どんな商品のことか
最近、一部の暗号資産取引所で米国株の価格に連動する商品を見かけます。大きく二つの系統があります。一つは株価に連動するよう設計されたトークンで、よくトークン化株式と呼ばれます。もう一つは株や指数の価格を基準にする無期限先物です。どちらも画面にはなじみのある米国企業の名前とチャートが表示されますが、証券口座で買う株とは仕組みが違います。どんな資産が裏付けになっているのか、価格をどう合わせているのか、問題が起きたら誰が責任を負うのかは商品と取引所ごとに違うので、必ずその商品の説明書と規約を自分で読む必要があります。この記事は特定の取引所や商品を指すものではありません。
24時間の価格はどこから来るのか
米国株は決まった時間にしか取引されませんが、暗号資産取引所の商品は昼夜を問わず取引されることが多いです。実際の株式市場が開いている間は、商品の価格が株価を基準に合わせられるよう設計されているので、二つのチャートは似た動きをします。ところが株式市場が閉じている間は基準となる株価が止まっているため、商品の価格はその取引所の中で売り買いする人たちの注文だけで決まります。この時間のチャートは株の価格というより、株が次にどこから始まるかについての、その取引所の参加者の予想に近いものです。
市場が閉じている間の乖離
株式市場が休んでいる間に、商品の価格と最後の株価の間に差が生まれることを乖離といいます。乖離が生まれる代表的な場面は次のとおりです。実際の株式市場が再び開くと商品の価格は株価のほうへ引き戻され、その過程で商品のチャートに急な動きが出ることがあります。
- 週末と米国の祝日: 株は止まっているのに商品は取引が続く
- 引け後に出たニュース: 決算や経済のニュースが商品の価格にだけ先に反映される
- 薄い取引: 参加者が少ない時間は小さな注文でも価格が大きく跳ねる
- 株式市場の再開: 株の始値が商品の価格と違うところから始まると、商品のほうが追いかける
無期限先物の資金調達率とレバレッジ
無期限先物には満期がない代わりに、先物の価格が基準価格から離れないよう、買い手と売り手が決まった周期で資金調達率に基づく支払いをやり取りします。先物の価格が基準より高ければふつう買い手が払い、低ければ売り手が払います。株式市場が閉じて基準価格が止まっている間にこれがどう計算されるかは商品ごとに違うので、必ず確認が必要です。もっと大きな危険はレバレッジです。証拠金より大きな金額を取引すると、小さな逆向きの動きでも証拠金が尽きて強制決済されることがあり、週末の乖離や月曜日の取引開始時の急変はまさにそうした動きになりえます。
株とは違う権利
証券口座で買った株は会社の持ち分であり、株主として議決権と配当を受け取る権利がついてきます。暗号資産取引所の株式連動商品は価格に連動するよう作られたものなので、こうした権利がないか、商品ごとに違う扱いになります。配当のある日には価格の調整や別途の支払いといった方法で処理されることもあり、株式分割などの企業の行為が商品にどう反映されるかも商品ごとに異なります。トークン型の商品なら、実際の株を誰がどこで保管しているのか、発行元に問題が起きたらどうなるのかによって、価格のチャートには見えない危険が生まれます。
規制と利用の制限
こうした商品をどう扱うかは国ごとに違い、規制も変わり続けています。証券とみなして厳しく扱う国もあれば、特定の国の居住者にはサービスそのものを提供しない場合もあります。韓国の居住者は利用が制限されることがあり、利用できたとしても、韓国の証券会社を通じた取引に適用される投資者保護の制度の外にある可能性があります。税金の扱いも株とは違うかもしれません。利用を考えているなら、取引所の利用規約と居住国の金融当局の公式案内をまず確認してください。
このサイトのリアルタイムツールで確かめる
このサイトの資金調達率ダッシュボードは、暗号資産の無期限先物のリアルタイムの資金調達率と精算の周期を示すので、支払いがどのように積み重なるのかをつかむ助けになります。先物の清算価格計算機に建値とレバレッジを入れてみると、何パーセント逆に動けば強制決済されるのかを数字で確かめられます。世界の株式市場を一覧するツールでいま米国の株式市場が開いているかを確かめれば、見ている商品の価格が実際の株を追っている時間なのか、取引所内の売買だけで決まっている時間なのかを区別できます。
強い危険の告知
この記事は商品の仕組みを理解するための説明であり、投資助言ではありません。利用を勧めるものでもありません。レバレッジ商品は短い時間で元本のすべてを失うことがあり、市場が閉じている間の乖離と再開時の急変は、損切りの注文が思った価格で約定しない原因になります。商品の権利、資金調達率の計算、企業の行為の扱い、利用できる国は取引所と商品ごとに違い、変わることがあるので、必ず公式の文書を自分で確認してください。
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